「間違い」それは素晴らしいアイデアへつながる大事なポイント! 

初等音楽教育

コントラバス専攻と同時に初等音楽教育学を取る事になった、いやいや逆で、最初は初等音楽教育がやりたくて、やむ追えずコントラバス専攻になったのですが。

なぜそうなったのか?その経路はこちら↓

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初等音楽教育

私がワイマールで学んだもうひとつの学科、初等音楽教育学。この科は、主専攻があって初めて取れる副専攻のようなものでした。もともとこれがやりたくて、ワイマールに移ったのですが、当時私はまだコントラバス専攻ではなく音楽学専攻でした。

音楽学と初等音楽教育この二つの科で進めていたのですが、半期が過ぎた頃事務室に呼ばれて、この科二つの組みわせは不可能であることを知らされました。(元々はちゃんと認められて始め、学生証ももらっていたのですが。。)そして急いでコントラバスで受験したのです。

前置きが長くなりましたが、この初等音楽教育学とは、日本でいうリトミックに似ています。ですが、リトミックに入る以前の、音を聴くとか(ドレミだけでなく自然の音なども含めて)、体で感じるとか、想像する創造するといったことが重視されていました。

そして、対象は子どもだけでなく、大人も含めて音楽を始める生徒を教えるための授業でした。教授のマリアンネ・シュテッフェン=ヴィテック先生の授業で最初にまずやることは、ウォーミングアップとして流れる音楽に合わせて踊ることなんの縛りもルールもなく自分の好きなようにただ踊るのです。

これは私にとっては衝撃的で。。こんなに風に踊っても(踊りになってないかもしれれないのに)誰にもバカにされたり否定されることもなく、そのうち自由に表現できるようになり、本当に心から楽しいと思えました。

今から思えば、”踊る”ではなく、”音に合わせて自然に体が動いていた”といった感じです。

そして不思議なのは、最初に踊るということが習慣になると、そのうち自然と踊りながら他の生徒とアイコンタクトを取ったりできる用になりました。そのおかげで、他人の存在を意識でき、受け入れられるようになります

これは、音楽面でももちろんプラスに働きます。自由に動くことは、アレンジする力や創造する力、想像して音楽を作り上げる力が身につき、演奏時の表現の仕方にかなり影響を及ぼすのです。

打楽器は新鮮で寛容

授業ではシフォンスカーフやロープ、お手玉(のようなもの)を使って動きを声で表現したり、小さな作曲をしたり、絵本のお話と組み合わせたりしました。先生は打楽器奏者だったこともあり、アフリカの太鼓ジェンベを使うことが中心。

打楽器を演奏するということが、今までドレミが存在する世界で生きてきた私には新鮮で、心臓の音に似ているからかとても心地よかったです。ドレミのない楽器は、初心者でも取っ付きやすいし、意外にも多くもことができるのです。

リズムのアレンジはもちろん、面を手で叩くだけでなく、バチで叩いたり、撫でたり、端を叩いたりで音が変わったり。

グループレッスンでは、このジェンベで一人一人の名前をリズム打ちして自己紹介することから始めてました。この時も、恥ずかしがり屋さんもいるので強要はしません。ちゃんとリズムにならなくても面白い音を出せたり、繊細な音や太くてよく響く音を出せたりする子がいたり、面白い発見がありました。

 

 

 

 

即興することも多かったですね。後に未就学児のグループレッスンをした時にこれがとても役に立ちました。彼らの集中力は2分くらいで、計画通りに進まないのが未就学児のレッスンなので、瞬時に別の新しいアイデアを出さなくてはならないことが普通に起こりましたから。

羞恥心や固定観念を捨て去る

こういう授業を受けているうちに羞恥心を捨て去ることができました。そこから人にはそれぞれ表現方法があり、全てが正解とか間違いといったくくりではなく、アイデアの一つとして理解でき、他人のことも受け入れられるようになりました。

固定観念に縛られることがなくなると、自由になれて心が軽くなりました。そして、余裕ができてくるので、相手にも安心感を与えられるような気がします。

固定観念が増えると、こんなことしていいのだろうか?とか、こんなこと言ってどう思われるだろう?とか、人にどう思われるかが気になって、何をするにも怖さがつきまとってしまいます。私もドイツに行くまではそうでした。

でも、そんなこと気にせず、人前で失敗とか恥をかく経験って、本当に学ぶことがたくさんあると気づかされました。これ取っ払えると、可能性はどんどん広がると思うのです。悲しいがな、大人ってどんどん頭が固くなっていくんですよね。

実際に幼稚園で実習。またまた苦戦した話はこちら↓

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