コンディションを整えて100%の集中力で挑む50分 弾いてくれない先生の元でもすごい生徒続出の理由

コントラバスレッスン

ドイツ ワイマールでのコントラバスレッスンは、想像を絶する厳しさでした。そんなレッスンに耐えた話はこちら↓

この厳しさに耐えられなければプロは無理?!

ドイツには弾けない教授はいないと聞いていたのに・・・

もうコントラバスを弾かなくなった先生に習うということは、私には想定外のことで最初は不安もありました。でもそんな私の思いとは裏腹に、そこに関しては、全く問題無く進みました。(先生最恐という別の問題がありましたけど。。。)

日本人は(日本人という括りにして良いかわからないけれど)、欧米人に比べて割と何でも器用で見よう見まねでできてしまう人が多いと思います。私もそんな器用な人寄りで、人より譜読みが早かったり、見よう見まねですぐに出来てしまうタイプでした。それで、もうそこで満足してしまって、すぐに飽きてしまい、それ以上追求しなくなる癖がついていました。

そうやって負のスパイラルに

そして、頭が理解する前に出来てしまい、そこで終わってしまってました。そして、いざ本番となった時に途中で暗譜忘れてしまったり、体が覚えるというところまで辿り着かずに終わってるので、跳躍が追いつかなくなったり、その結果、自信がなくなってしまい、どんどん負のスパイラルに陥っていくという悪循環になっていたのです。

弾かない先生私にはプラスだったけど、かなり脳みそ使う

そんな私だったからこそ、目の前で弾いてくれない真逆のタイプの先生に習ったことが、とてもプラスに働きました。先生は「弾けるけど、今は積極的には弾かない」ではなく、「昔は弾けたけど、今はもうコントラバスを触ることさえない」というくらいのものでした。

でもその代わりに、「弾いて聴かせて教える」というのを十分カバーできるほど、レッスンの内容は非常に濃いもので、とても細かく計画づけられていました。ほぼ全てが言葉でのやり取りになるので、これが理解できると、今まで感覚だけでやってきたことがクリアになっていきました

弾かない代償とも言える、鋭い洞察力はとてつもなく怖い

そして、鋭い洞察力があったので、どんな練習をしていたかもお見通しだし、「あなたは、綺麗事しか言わない。なぜ心を開かないんだ?」とか、突っ込んでほしくないところを突かれたり。自分でも内心わかっていて、自分の嫌な部分もあったので、なかなかに深く突き刺さりました。(泣)

でも、この自分の嫌な部分も、頭で理解して自分で認めると楽になる部分はありました。もう開き直れるというか。(笑)とことん問い詰められるやり方は、ちょっとどうかと思うところはありますけどね。

毎週金曜日は、チェロ専攻生と一緒に舞台で弾く機会(自分が毎週引くわけではないけれど)、もしくは聴く機会があったし、試験前などは、それにプラスコントラバス専攻生だけのおさらい会のようなものがありました。最初、先生と門下生の前で弾くのは、もう測りきれないほどのプレッシャーでしたけど。。

やっぱりドイツ語力がものをいう

この”楽器を弾かない”先生に習う外国人は、ドイツ語がどれだけ理解できているかにも関わってきます。もちろん、他の学生は助けてくれますが、レッスン中は1体1ですし。私は、良くも悪くも一度音楽学を専攻したお陰で、本当は必要でなかったドイツ語上級試験(DSH)をクリアしていたので、他の外国人学生よりは楽だったのかなと思います。

そもそも勉強は好きではなかったので、(なんせ机に向かってする作業が嫌いだったので、ずっと避けてきてたのです)ここの学生だった頃、私の頭はずっとフル回転でした。(笑)結論としては、頭で考えることも、感覚もどちらも必要で、そのバランスをまく取っていくことが上達への近道。

そして、今まで苦手意識があったり、食わず嫌いでやってこなかった面倒なことに、少しエネルギーを注ぐと、意外にもすぐに解決策が見つかったり、上手くなれたりするのです!

今現在、先生という立場から思うこと

そして今、生徒を教える身になって思うこと。それは何と、先生も100%のやる気で挑まないと、生徒は楽しんでくれない!!!

当たり前と言えば当たり前だけど。昔自信がなかった頃は、この弾き方、音楽の作り方を教えてしまうと、後輩や生徒に追い越されてしまうのではないか?とかいう考えが過ぎって、手前でストップしてしまう時がありました^^; 情けない。

今は、やっぱり生徒が楽しんでくれるのが嬉しくて、自分の知識を全て教えてあげたいと思っています!

ドイツ語上級を取らざるを得なかった道のりはこちら↓

変なルートでドイツ語上達?!

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